脱トランスした人の数に関するエビデンスは殆ど無い。
脱トランス者100人を対象とした研究[1]では、脱トランスしたことを臨床医に伝えた回答者は、わずか全体の24%であった。大多数は臨床医に連絡しようとはしなかった。
このことは、何人が脱トランスしたかを確認する方法が無いことを意味するだけではなく、患者の満足度に対するクリニックの評価にも影響を与える可能性がある。
ある論文[2]は、離脱率は13.1%だと主張している。
しかし、この研究は、米国トランスジェンダー調査(U.S. Transgender Survey)のデータに依拠している。したがって、そのような福祉組織と連絡を取らなくなった脱トランス者は除外されている可能性がある。
現在もトランス・コミュニティの一員であると自認している人のみを対象とした、2015年米国トランスジェンダー調査(USTS)は、全米トランスジェンダー平等センター(NCTE)が米国のトランスジェンダー成人の経験を調査するために実施された。
対照的に、リサ・リットマンの調査[1]は、政治的・思想的に多様な回答者を求めている。
最近の懐古的な症例記録報告書[3]の中では、12ヶ月間の業務評価として行われた調査では、参加者の6.9%が脱トランスの定義に当てはまったが、21.7%が研究から離脱している。
一般に、脱トランス者は依然として医療サービスが十分に受けられていない集団であり、彼らの要請を理解するにはさらに多くの研究が必要である[4]。
REFERENCES
[1] Littman, L. (2021). Individuals Treated for Gender Dysphoria with Medical and/or Surgical Transition Who Subsequently Detransitioned: A Survey of 100 Detransitioners. Arch Sex Behav. [Link]
[2] Turban, J.L., Loo, S.S., Almazan, A.N., & Keuroghlian, A.S. (2021). Factors Leading to “Detransition” Among Transgender and Gender Diverse People in the United States: A Mixed-Methods Analysis. LGBT health 8(4): 273-280. [Link]
[3] Hall, R., Mitchell, L., & Sachdeva, J. (2021). Access to care and frequency of detransition among a cohort discharged by a UK national adult gender identity clinic: Retrospective case-note review. BJPsych Open 7(6): E184. [Link]
[4] Expósito-Campos, P. (2021). A Typology of Gender Detransition and Its Implications for Healthcare Providers. Journal of Sex & Marital Therapy 47 (3): 270-280. [Link]